仕事を行なう上で欠かせないのが「文書管理」ですよね。そして、それにまつわる心配事が文書の重複や紛失ではないでしょうか。不要な書類を何部も保有しているのは無駄ですし、大事な文書や社内で共有しなければならない文書をなくしてしまったら大変なことになってしまいますよね。

そこで注目したいのが「ファイリングシステム」です。ファイリングシステムを導入することによって、文書管理が効率的になると言われています。今回は、そんなファイリングシステムのメリットと効果、導入する際のポイントをご紹介していきたいと思います。

オフィス収納術「ファイリングシステム」のメリットって?

結論からお話しすると、ファイリングシステムのメリットは、文書の重複をなくしたり、必要な文書をすぐに取り出せたり、情報の漏洩を防いだりできるところにあります。また、文書を1つの場所にファイリングするので、オフィスのスペースはもちろん、デスクの上にもゆとりが生まれるなど、作業環境の改善にもつながります。

なお、ファイリングシステムを実現するためには「情報の共有化」「不要な文書の廃棄」「文書の流れの構築」「保存体制の整備」が必要になります。

これは、わかりやすく言い換えると、まず、個人で管理していた文書を組織で管理する体制を作ります。そのあと、必要のない文書を見極めたり、処分したりして書類の整理を行ないます。今あるものの整理が終わったら、文書の発生から廃棄までの流れを認識できるしくみをつくり、保存する期限を定め、それまで文書を守る体制を整えていきます。

ファイリングシステムは、文書を効率よく安全に管理することができるため、最近では多くの会社で導入されています。

ファイリングシステムを導入したことによる効果は?

ファイリングシステムのメリットを聞いても「それはわかるけど、実際にファイリングシステムを導入して現場での効果はどうなの?」と疑問をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。

その効果を一概に言うことはできませんが、これまでの傾向としてはファイリングシステムを導入した多くの会社で「必要な文書の取り出し時間が導入前と比べて早くなった」という報告がされています。また、作業スペースや景観といったオフィス環境に関しても「導入前より導入後の方が良くなった」と効果を実感されている会社は数多くあります。

さらに一説では、ファイリングシステムを導入すれば文書量が50%以下に削減できる場合もあるという報告もされているため、今ではその効果に高い期待が寄せられています。

ファイリングシステムを導入する際のポイントとは

みなさんの中にはファイリングシステムのメリットや魅力をすでに認識しており、すでに導入を考えている方もいるのではないでしょうか。でも、いざ導入するとなっても、どのように進めていけばいいのかわからず、悩んでしまうことも少なくないはずです。ファイリングシステムを導入する際にはいくつかポイントがありますので、ここでご紹介しますね。

ファイリングシステムを導入する際に、まずポイントとなるのは「頼れるコンサルタントを選定」することです。オフィス用品などは社内のメンバーで選ぶことができますが、実際に導入を推進していくためには、やはり専門の知識を持った人が必要になります。

ここで誤ったコンサルタントについてしまうと、大事な書類がなくなったり、必要な書類と不要な書類の区別がつかなくなったりして、かえって書類の状況が悪化してしまう可能性もあります。そのため、コンサルタントはしっかり吟味し選ぶことにしましょう。

ちなみに、コンサルタントを選ぶ際は、会社組織がしっかりしていること、豊富な指導実績があること、信頼できる人なのか見極めること、がポイントになります。

次のファイリングシステム導入のポイントは、「会社全体で取り組むようにする」ことです。導入にあたっては、担当の部門だけで進めるのではなく、各部門からメンバーを選出し、プロジェクトとして進めることをおすすめします。

そうすることで、組織で取り組んでいるという意識を一人ひとりに持たせることができますので、導入もスムーズに進めることができます。

他にも、さきほどお話しした「情報の共有化」や「文書の流れの構築」を実現するための整理方法の検討や導入事例の確認といった作業も大切になります。ファイリングシステムを導入する際には、これらのポイントをおさえておくと安心です。

まとめ

ファイリングシステムを導入することで、不要な文書を削減できたり、必要な文書を素早く出せたりすることが可能になります。また、ファイリングシステムが機能すれば、オフィスやデスクのスペースにもゆとりができますので、作業環境の改善にもつながります。

最近では、多くの会社が文書管理の効率化を目指し、ファイリングシステムを導入しています。ぜひ、みなさんのオフィスにもこのシステムを取り入れ、会社の資産でもある文書の管理をラクにしてみてはいかがでしょうか。