オフィス空間をデザインするうえで、社員同士のコミュニケーションを活発にさせるスペースを考えることは大切になります。社員同士のコミュニケーションが深まれば、業務効率の向上や斬新なアイデアの創造など、会社にとって嬉しい効果が期待できるからです。今回は、そんな理想的なオフィス環境に近づける「マグネットスペース」についてご紹介していきます。

マグネットスペースのメリットとつくり方のポイント

マグネットスペースとは?

マグネットスペースとは、マグネットという言葉の通り、磁石に引き寄せられるように人が集まる空間のことを指します。ミーティングなどのように時間を決めて集まるのではなく、休息や用事などで「人が自然と集まってくる空間」であるところがポイントです。

オフィスで言うと、コピー機の周りや給湯室などが、それにあたるでしょう。こうした場所には、同じ部署の人だけでなく、他部署の人も自然に訪れます。もちろん、コピー機の周りや給湯室以外にも、意識的にマグネットスペースをつくり、自然と社員が集まるように工夫することもできます。

マグネットスペースのメリット

✓社員同士がコミュニケーションを深められる

冒頭でも軽く触れましたが、オフィス内にマグネットスペースのような空間があれば、部署とは関係なしに、社員同士が交流できます。

オフィスでは同じ部署の人とコミュニケーションを取ることは容易ですが、他部署の人たちとコミュニケーションを取ることはなかなか難しいものです。

マグネットスペースを設置すれば、そうした隔たりをなくして、社員同士のコミュニケーションを促せます。その結果、新しいアイデアなどが生まれやすくなったりします。

✓社員のモチベーション向上が期待できる

マグネットスペースでは社員同士が偶発的に出会い、コミュニケーションを深めていきます。ときには普段、会話しないような職種の人たちが交流を持つこともあるでしょう。それが刺激となり、社員によっては競争意識が生まれ、仕事へのモチベーションが向上することになるかもしれません。

✓簡単に設置できる

マグネットスペースは非常に簡単に設置することができます。すでにオフィスのなかで人が自然と集まるような空間にスタンディングテーブルなどを設ければ、それで完成です。

このように、あらためて空間をつくらなくても、簡単に設置できるというのがマグネットスペースのメリットの1つです。

ただ、社員がリラックスしながらコミュニケーションを深められる空間にしたいなどの要望がある場合は、そうしたスペースをあらためてつくる必要があります。そのときのポイントについては、次で見ていきましょう。

マグネットスペースのつくり方のポイント

✓場所を決める

まずは、マグネットスペースを設置する場所を決めます。

ただ、注意しておきたいのは「執務スペースから離れているところに設置しないようにすること」です。離れていると、不便さから社員が集まらない可能性があります。

オススメは、フロア内の中心や執務スペースの隣などです。

✓設備を整える

次は、マグネットスペースに置く設備を選びます。気軽に会話ができる空間にしたいのなら、デスクやイスを設置します。

社員がくつろぎながらコミュニケーションができる空間にしたいのなら、ゆったりできるソファーやコーヒーマシン、自動販売機などの設備を整えましょう。

また、必要に応じて観葉植物などを置いても良いでしょう。

✓コミュニケーションを深めやすい社風にする

マグネットスペースで行なわれる会話は基本的には雑談です。業務とは無関係なため、現状それをよしとしない社風である場合は、社員がコミュニケーションを深めやすい社風に変える必要があります。

マグネットスペースを設置したら、コミュニケーションの場として利用して良いことを社員に告知するなどし、社内にその風土を浸透させていきましょう。

まとめ

今回は、マグネットスペースの概要やメリット、つくるときのポイントについてご紹介してきました。

社員同士のコミュニケーションが活発なオフィスにしたい方は、この記事で説明してきたことを参考にして、マグネットスペースを導入してみてはいかがでしょうか。