夏場になると空調に関する問題が起こりやすくなります。実際に「寒い…」と、社員のさまざまな不満を耳にすることも多いでしょう。

そのなかで社員全員が快適に過ごせるようにするためにはどうすればいいのか、頭を悩ませている経営者の方も多いのではありませんか?

そこで今回は、空調をうまく調節して快適なオフィスにするためのポイントについてご紹介していきたいと思います。

社員の不満につながる空調問題

空調の問題は男女共通

どんな会社でも空調に関する問題は出てきます。特に夏場は「オフィスが寒い…」という声をよく耳にするでしょう。そして、実はこの問題は男女共通のものでもあるのです。

というのも、男女700人を対象にしたある調査によると、男性の約44%が冷房を苦手としていることがわかったという結果になっています。

今までは一般的に男性よりも女性のほうが温度に敏感であるイメージがありました。しかし、実は冷房に弱い男性も想像以上に多くいるのです。

そのため、会社としてもなるべく空調に注意して、男女ともに快適だと感じられる空間をつくっていく必要があります。

空調をうまく調節して快適なオフィス環境にするためのポイント

では、実際に男性と女性の両方が快適に過ごせる空間をつくるためには、どこに気をつければ良いのでしょうか。下記で5つのポイントを取り上げます。

1.オフィスのなかに温度計を置く

暑い人も寒い人も、それを感じるのは基本的に本人の主観です。その主観を押し通して空調の温度を変えては、全員が快適に過ごせる空間をつくることができません。しかし、オフィスのなかに温度計を設置すれば、空調の温度を上げるべきか、下げるべきかを客観的に判断することができます。オフィスの広さにもよりますが、空気の温度は場所によって変わりますので、温度計は1ヶ所だけでなく5ヶ所程度に設置するのが理想です。

2.30分間隔で空調の温度を調節する

家とは違いオフィスは広い空間ですので、業務用とはいえ温度が変化するまで30分くらいはかかります。そのため、温度に関する不満があり、空調の設定温度を一度変えたら30分は待つようにします。このときに不満があっても、まずはそのままにしておきます。その後、それでも不満が出てくるようだったら、徐々に温度の調節を行なうようにしましょう。理想は0.5℃ずつ変えることです。

3.局所的に対応する

会社によってはすでに取り入れているかもしれませんが、局所的に対応することも社員全員が快適に過ごせる空間をつくるうえで有効です。夏の暑い日に営業先から帰社してくる社員に対しては扇風機を支給してあげたり、ずっとオフィスにいて肌寒さを感じている社員に対しては体を温められるモノを支給してあげたりします。すると、個々人で自分が過ごしやすい温度に調節することができます。

4.オフィスのなかに気流をつくる

空調でオフィスの温度を調整するとともに、大型の扇風機やサーキュレーターで気流をつくることも有効です。気流をつくるとオフィスの空気が循環するので、うまく温度を調節することができます。ただし、扇風機やサーキュレーターの風を直接人に当ててしまうと体感温度が下がり、寒さを感じやすくなりますので注意しましょう。

5.空調の設定温度を調節する管理者は少数にする

空調問題でよくあるのが、社員が勝手に設定温度を変更してしまうことです。自由に設定温度を変えられるようにすると結局、本人の主観で温度を変えることになります。空調の設定温度を変えられる人を選んでしっかり管理することも、快適な空間をつくるうえで重要です。

また、管理する人が多いとうまく温度を調節することが難しくなるので、操作する人はなるべく少数にすることをオススメします。総務部の人しか操作できない、など特定の人が責任を持って管理するのが良いでしょう。

まとめ

オフィスの温度はうまく調節しないと、社員の不満につながったり、体調不良になったりするなど、さまざまな問題を引き起こします。特に夏場は空調に関する問題が出てきやすいので、エアコンの管理に気をつけ一人ひとりの社員が仕事に打ち込みやすい環境をつくっていくようにしましょう。