オフィスの移転先として、居抜き物件を候補にしている経営者の方は多いのではありませんか?ただ、居抜きオフィスにどんなメリットとデメリットがあるのか理解しておかなければ、「意外と使いづらかった…」と、後悔してしまう可能性もあります。

そこで今回は、居抜きオフィスのメリット・デメリットについてお話ししていきます。居抜き物件を検討する前に、ぜひチェックしておきましょう。

居抜きオフィスとは?

まずは、居抜きオフィスについて簡単におさらいします。すでに知っている方は、メリットやデメリットの項目からチェックしてください。

前の借主のオフィス家具やレイアウトをそのまま使用する

「居抜きオフィス」は、前の借主が使用していたオフィス家具や内装をそのまま使用するオフィスのことを言います。

通常であれば、退去と同時にオフィス家具を全部撤去したり、退去後に内装を変えたりしますよね。しかし、居抜きオフィスの場合は、それらを残した状態で、次の借主にオフィスを貸し出すのです。

その特殊性から、今まではあまり普及してきませんでしたが、実は最近、そんな居抜きオフィスに注目が集まり、移転を決める会社も増えてきています。

その理由は、居抜きオフィスを借りることで、さまざまなメリットを得られるからです。具体的にどのようなメリットか、次の項目で見ていきましょう。

居抜きオフィスのメリットとは?

1.工事の費用を節約できる

居抜きオフィスのメリットとして、まず挙げられるのは「工事の費用を節約できること」です。一般的にオフィスを移転する時は、移転先の内装やレイアウトを変更してから、入居します。ところが居抜き物件は、前の借主の内装をそのまま使用するので、工事は必要最低限で済みます。このしくみによって、工事の費用を抑えることができます。

2.オフィス家具などを新たに購入しないで済む

次に挙げられるメリットは、「オフィス家具などを新たに購入しないで済むこと」です。さきほども触れましたが、居抜き物件では、前の借主が残したオフィス家具をそのまま使用します。そのため、移転の時に新しいオフィス家具をわざわざ購入する必要がないのです。これは、オフィスを移転する時にかかる初期費用の削減にもつながります。

3.スグに入居できる

居抜き物件のメリットとして、最後に挙げられるのが「スグに入居できること」です。通常のオフィスだと、改装工事を行なうため、やはり入居までに時間がかかります。ところが、居抜きオフィスでは、一部分だけの工事であったり、そもそも工事をしなかったりすることもあります。そのため比較的、短期間で入居することができます。

居抜きオフィスにはどんなデメリットがある?

続いて、居抜きオフィスのデメリットについて見てみましょう。

1.働き方に合わない場合、結局レイアウトを変える必要がある

居抜きオフィスでは、オフィスのレイアウトがそのままの状態のため、実際に入居した後に「働き方に合わず使いづらい…」ということもあります。もし、そうなった場合、結局レイアウトを変更することになり、手間がかかってしまいます。

こうした「自社の働き方に合わない場合、結局レイアウトを変更する必要がある」ところが居抜きオフィスのデメリットです。また、原状回復をしないので、家具や内装があまり綺麗ではないということもデメリットの1つと言えます。

2.今使っているオフィス家具の処分に費用がかかる

次に挙げられるデメリットは、「今使っているオフィス家具の処分に費用がかかること」です。

もちろん、前の物件の借主と居抜きするオフィス家具を相談することができるので、次のオフィスでも必要なモノは持っていけます。ただ、全てのオフィス家具を持っていけることはまずありません。その結果、以前のオフィスに残った家具を処分する必要があり、その費用が余計にかかってしまいます。

また、他にも「入居後、社員の希望で結局内装をつくり変えるのが難しい」ことも居抜きオフィスのデメリットとして挙げられます。メリットとあわせてデメリットの部分も覚えておくようにしましょう。

まとめ

居抜きオフィスには、工事費用の削減など、移転にかかるコストを抑えられるところに魅力がありますが、その反面デメリットもあります。実際に、居抜きオフィスへの移転を検討している方は、このメリットとデメリットの部分を踏まえて、本当に居抜きオフィスにするのかどうかを決めていくことをオススメします。