日本は自然災害の多い国です。ここ数年でも地震災害や風水害など多くの災害が起こっており、特に2011年の東北大地震の被害状況は記憶に新しいかと思います。自宅には防災グッズを準備している方は多いかと思いますが、災害は自宅にいる時に起こるとは限りません。1日の中で多くの時間を過ごす、勤務先のオフィスでも遭遇するおそれは十分にあります。経営者の方は、オフィスでの防災グッズはしっかり準備されていますか?従業員の大切な命を守るためにも、災害時に向けた備畜品や防災用品は必ず準備しておきましょう。
今回は、自宅用とはまた違った視点の、オフィスでの防災グッズの準備についてご紹介します。

オフィスの防災グッズ準備の注意点

オフィスにいる時に大地震が起きて、オフィスの電気、水道、ガス、電話などのライフラインが遮断される可能性があります。さらに道路や鉄道も寸断されて従業員が自宅に帰れずオフィスに寝泊まりする、という事態も考えられます。そういった状況でまず準備が必要なのが、衛生用品。災害時に苦労することとして衛生関連での不便が多く挙げられます。衛生グッズは有線的に準備しておくとよいでしょう。衛生用品の例として非常用トイレ、洗浄用の水、非常トイレ用凝固剤、黒ポリ袋、ウエットティッシュ、手指消毒剤(スプレータイプ)、防臭袋、密閉型汚物入れ、簡易便器と簡易テント、簡易小便器やスカイトイレなどがあります。

防災グッズのチェックリスト

まず、防災グッズを準備する時には、備蓄品のチェックリストを作りましょう!オフィスに備える6つの防災グッズチェックリストを以下に記載しますので、ぜひ参考になさってください。

①生活のための備蓄

  1. 快適に感じる
  2. 乾電池
  3. 大容量のバッテリー
  4. ブルーシート
  5. 使い捨てカイロ
  6. 寝袋
  7. 毛布
  8. ポータブルバッテリー
  9. エアーマット
  10. 空気ポンプ
  11. カセット式ガスストーブ
  12. 裁縫道具

②飲食のための備蓄

  1. 飲料水
  2. アルファ米
  3. カンパン
  4. クラッカー、ビスケット
  5. ようかん
  6. 食品加熱キット
  7. カセットコンロ
  8. ガスボンベ
  9. やかん、保温ポット
  10. サランラップ
  11. 紙コップ、紙皿
  12. お箸、スプーン

③排泄処理に必要な備蓄

  1. 黒ポリ袋
  2. トイレットペーパー
  3. ウエットティッシュ
  4. 消毒用エタノール
  5. 密閉型汚物入れ
  6. 簡易ベンキ、簡易テント

④衛生のための備蓄

  1. 消毒用アルコール
  2. タオル
  3. 歯ブラシ
  4. 乾電池式のシェーバー
  5. ペーパー下着
  6. 消臭スプレー
  7. ウォータータンク
  8. 18Lタンク缶
  9. 生理用品
  10. ゴミ袋

⑤避難用品

  1. 避難用はしご
  2. バール
  3. ヘルメット
  4. ゴーグル
  5. マスク
  6. 防災スニーカー
  7. 防災スリッパ
  8. ホイッスル

⑥応急処置・救助用品

  1. 救急箱
  2. 絆創膏
  3. 包帯
  4. ガーゼ
  5. 消毒液
  6. ハサミ
  7. 爪切り
  8. 毛抜き
  9. 整腸剤

⑦帰宅支援のための品

  1. 帰宅支援袋
  2. ラジオ付きライト
  3. 乾電池
  4. ヘルメット
  5. ゴーグル
  6. マスク
  7. 防災スニーカー
  8. ホイッスル
  9. ポンチョ
  10. 携帯ミニトイレ
  11. 飲料水
  12. 軍手

※帰宅支援のための備蓄品は持ち帰りやすいように、リュックなど携帯しやすい袋に1セットごとに入れておきましょう。そうすれば、障害物の発生が予想される帰宅時の道中で、両手を開けておくことに繋がります。

リストの上手な使い方

リストには、それぞれに必要な個数や費用、食品なら賞味期限なども記入しておきましょう。
さらに年に1〜2回、賞味期限や個数のチェックをする日と担当者を決めておきます。従業員の増減があれば、備蓄品の個数も変わるので注意が必要です。
生命維持に必須の飲料水は、最低1人あたり2日分は準備しておく必要があります。また、備蓄品を保管しておくスペ―スの確保も重要です。いつでも持ち出せるよう、分かりやすい場所に保管しておきましょう。

まとめ

災害はいつ起こるか分かりません。オフィスに備蓄しておく防災グッズは従業員の人数によってはかなりの量になりますが、大切な従業員の命を守るために必ず準備しておきましょう。そして、定期的に賞味期限や懐中電灯の電池が切れていないかなどチェックしましょう。さらに、オフィス内の非常口の確認や動線も確認して周知おくことも、いざという時に慌てずに避難できるようになり、災害時の被害を抑えることにも繋がります。