新型コロナウイルス感染症の影響で、多くの企業で進められている「働き方改革」。

その働き方改革の方法の一つとして注目されているのが「フリーアドレス」です。

しかし、フリーアドレス導入にあたって「得られるメリットは?デメリットはないの?」「成功させるポイントは?」など、疑問をお持ちの方は少なくないでしょう。

フリーアドレスを導入すれば、さまざまなメリットが得られる一方で、効果が得られず失敗するケースもあります。

本記事では、オフィスでフリーアドレスを導入するメリットおよびデメリットの解説、成功する4つの秘訣をご紹介します。また近年、「進化系フリーアドレス」として注目が高まってきている「ABW」についても解説いたします。

目次

「フリーアドレス」とは?働き方改革で注目のワークスタイル

フリーアドレスに適したオフィスの条件

企業でフリーアドレスを導入するメリット・デメリット

フリーアドレス導入のメリット

フリーアドレス導入のデメリット

フリーアドレスを成功させる4つの秘訣

在席率調査で導入可否の判断

導入目的・メリットの共有

運用ルールの設定

サポートツールの導入

進化系フリーアドレス「ABW」とは

ABWとフリーアドレスとの違い

まとめ

フリーアドレス

「フリーアドレス」とは?働き方改革で注目のワークスタイル

「フリーアドレス」とは、オフィス内に固定席を設けず、社員が自分の好きな場所や席で仕事をするワークスタイルです

日本では1987年に大手ゼネコン「清水建設」の研究所で導入されたのが初めてで、それ以降さまざまな企業に浸透していきました。

そして現在、新型コロナウイルス感染症の影響による「働き方改革」のなかで、フリーアドレスの注目度がさらに増しているのです。

フリーアドレスに適したオフィスの条件

フリーアドレスが成功している企業は「社員の在席率が低い」という共通の特徴を持っています。

技術職や営業職など外での仕事が多い企業はフリーアドレスに適している。

逆に、在席率が高い事務系の部署が多いオフィスや、機密情報を扱うオフィスは情報管理の面でフリーアドレスは向かないでしょう。

企業でフリーアドレスを導入するメリット・デメリット

企業でフリーアドレスを導入すれば、スペースが有効利用できるなどメリットは大きいですが、デメリット面もあります。

フリーアドレス導入のメリット

フリーアドレスは働き方改革の一環で導入が進められていますが、以下のメリットが期待できます。

  • オフィス全体のコミュニケーション活性化(業務効率・生産性の向上)
  • スペースの有効活用
  • 社員満足度の向上
  • ソーシャルディスタンスの確保
  • テレワークとの相性が良い
  • フリーアドレス導入のデメリット

    フリーアドレス導入で得られるメリットは大きいですが、以下のデメリットも認識しておく必要があります。

  • 労務管理の難しさ(社員がどこにいるのか分からない)
  • 固定席がないことで帰属意識が低下する
  • 書類などの荷物を整理する場所がない
  • 郵便や宅配便の受け渡しが面倒
  • フリーアドレスを成功させる4つの秘訣

    フリーアドレスは導入すれば必ずメリットが得られるわけではなく、失敗する事例も多くあります。

    ここでは、フリーアドレスを成功させる全般的な秘訣を4つご紹介します。

    1.在席率調査で導入可否の判断

    フリーアドレスの導入を検討するとき、在席率の把握が最重要。

    現状の在席率を部署やグループごとに週・月単位で調査し、導入の可否を判断します。

    状況把握ができていない状態で導入すれば、運用がうまくいかず失敗する可能性があります。

    2.導入目的・メリットの共有

    フリーアドレスの導入が決まったら、導入する目的や得られるメリットなどの情報を事前に全社員に示して共有することも重要。

    フリーアドレスを導入すれば、固定席がなくなり不安を覚える社員が増える可能性があります。

    そこで、会社としてフリーアドレスを導入する目的を示して、全社員の目線を合わせておけば、不安を覚える社員は少なくなるでしょう。

    3.運用ルールの設定

    フリーアドレスの「ルール」を決めておくことも成功するためには重要なポイント

    例えば、「座席は予約制」・「同エリアの長期固定は禁止」・「退出時は片付け励行」など、フリーアドレスの運用ルールを整備すればトラブル回避にもつながります。

    4.サポートツールの導入

    フリーアドレスを導入するとき、オフィス環境によって異なりますが、以下のサポートツールの導入でデメリット面が解消できます

  • パーソナルロッカー:個人の荷物を収納
  • 簡易ブース:自分専用の空間が簡単に作れる
  • モバイルバック・キャリーボックス:ノートPCなどの持ち運びに便利
  • ICTシステム:入退室管理システム
  • 進化系フリーアドレス「ABW」とは

    近年では、フリーアドレスとも少し異なった新たな働き方として「ABW」が注目されています。

    ABWとは、Actibity based workingの略で、従業員が自分の仕事内容にあわせて勤務場所を選べる働き方です。

    主に席を外す機会が多く、オフィスの外へ出向く回数が多い職種はABWの導入が適しています。

    ABWとフリーアドレスとの違い

    ABWとフリーアドレスは、一見同じ内容に捉えられがちですが、「導入目的」と「考え方」に違いがあります。

    フリーアドレスはオフィスの座席の使い方を表しており、オフィス内での勤務を前提としています。

    これに対して、ABWは働く場所をオフィスだけに限定しておらず、自宅やカフェなどあらゆる場所を就業場所として選択できます。

    フリーアドレスの場合、勤務場所は変えずに、オフィス利用の効率化を図ることでコスト削減を目指します。

    一方、ABWは従業員個人の環境作りを目的としており、社内・社外関係なく、自分が仕事に集中できる場所を自由に選べる働き方になります。

    フリーアドレスに比べて導入している企業がまだ少ないですが、徐々に注目が高まってきているニューノーマルの働き方です。

    まとめ

    フリーアドレスは、「オフィス内で自分の好きな場所で仕事をする」働き方改革で注目のワークスタイルです。

    導入すればコミュニケーション活性化などのメリットが得られるほか、テレワークのスムーズな運用も可能になります。

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