政府による働き方改革が推進されるに伴って、多くの企業がワークスタイルの変更を模索しています。
また、新型コロナウイルス感染が急激に拡大したことで、テレワークを導入する、時差出勤を積極的に取り入れるなど、「ニューノーマル」に対応した働き方の確立が加速度的に求められています。

ニューノーマル時代の働き方を実現するには、職場環境や業務効率の改善だけでなく、ウイルス感染対策の観点なども含めた多角的な制度づくりが重要になると言えるでしょう。
しかし、企業として何から取り組むべきか分からない、という業務担当者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで、この記事では、ニューノーマルな働き方とはどのようなものなのか、実現するために必要なことなどについて紹介していきます。

企業に求められる「ニューノーマルな働き方」を実現するには何が必要?

ニューノーマルな働き方とは

「ニューノーマル(新常態)」という言葉は、世界が大きな転換を求められるタイミングでこれまでも唱えられてきました。
社会全体に変化が起こり、以前と以後で分けられるような新しい常態が定着していくことを指し示します。

過去の例を挙げると、以下のようなタイミングでニューノーマルという考え方が唱えられています。

  • インターネットが普及し始めた1990年代
  • 2008年の「リーマンショック」

そして、昨年の新型コロナウイルス感染拡大によって、改めてニューノーマルという言葉が叫ばれることとなりました。

一方で、労働に関しては、コロナ禍以前から、働き方改革などをきっかけに「ニューノーマルな働き方」の導入を検討する企業は増えていたことも事実です。

では、「ニューノーマルな働き方」とは、具体的にどのようなものなのでしょうか。

ITを推し進めた「DX

DXとは、「デジタルトランスフォーメーション」を略したものです。

ITシステムの導入やデータ、デジタル技術を用いて、業務やビジネスモデル、組織や企業文化を変革し、企業の競争上の優位性を確立することを目的としています。
デジタルツールを取り入れる「IT化」を経て、ビジネスモデル自体にIT技術やデータを導入して活用することで、「事業の継続」「損失の発生を防ぐ」といったことも可能です。

DXそのものは、企業が世の中に変革を与えるものとして広義に捉えられるものですが、DX推進によって職場環境の改善や生産性の向上といった数多くのメリットもあります。

経済産業省は、「ニューノーマルな働き方に欠かせないもの」と位置付けて、DXの推進を行なっています。

働く「時間」や「場所」を柔軟に

決まった時間にオフィスに出勤するワークスタイルも変わりつつあります。

コロナ禍により導入が一気に進んだのが、自宅などからITインフラを用いて勤務する「テレワーク」です。
企業側は交通費やオフィスの賃料などを削減でき、労働者側は出勤に使っていた時間を有効に使えるというメリットもあります。

テレワークを推進することで、単身赴任や出張を取りやめる企業も増えました。
会議や顧客との打ち合わせをオンライン化すれば、国内外を問わず、どこにいる相手とでも話をすることができます。
また、時差出勤を実施したり、評価の基準を労働時間から成果へと変換したりする「時間」に対する柔軟性も高まっています。

しかし、出勤が必要な業種や業務で、複数の従業員がオフィスに出社する状況はまだまだ多くの企業にあるでしょう。
そのため、オフィスではウイルス感染対策を念頭に置いたレイアウトやデザインを基にして、ワークプレイスの構築を行うことが重要です。

ニューノーマル時代に合った働き方を実現するために必要なこと
ニューノーマル時代に合った働き方を実現するためには、どのようなことが必要なのでしょうか。

例えば「カルビー」では、2000年代初頭からモバイルワークを念頭に置いたIT化を進め、2010年に社員の固定席を廃止、2014年に在宅勤務を可能にしました。

ニューノーマルの働き方の指針となる「Calbee New Workstyle」を定め、2020年には、モバイルワークに支障がない場合は単身赴任を解除し、働く場所や時間を柔軟にしています。
このことを可能にするために、モバイルワーク手当を支給し、テレワーク環境を整備するための費用を支給しています。

WEB会議システムの構築や、契約書の電子捺印、名刺の電子管理化などDXの推進も活発です。
こうした事例から、ニューノーマル時代に合った働き方は、段階を追って従業員の理解を得ながら進めていくことが必要だと分かります。
また、導入に必要な費用を手当として支給するなど、企業側のバックアップも重要になるでしょう。

ニューノーマルな働き方へ変えるための手順と注意点

ニューノーマルな働き方を推進する際は、課題を把握して問題点を解決するためのツールや手段を選択することが大切です。
転換ばかりを急がずに、社内への周知や情報の共有をしっかりと行なって定着させていきましょう。

ニューノーマルな働き方は、企業と働く人にとってプラスになるものでなければ意味がありません。
導入後も、「その方法が業務に合ったものなのか」「働く人の利益になるものなのか」、そして「企業の発展に有益であるかどうか」など、経過を観察しコミュニケーションをとりながら適宜マイナーチェンジしていくことが大切です。

今すぐにできるオフィスレイアウトの変更

知識や準備が必要なDXに対し、今すぐに取り入れられるのがオフィスのレイアウト変更です。

これまでの主流であった「島式スタイル」は、向かい合わせに座るため、話すたびに飛まつの心配などがあります。
学校の教室のように同方向で座る「並列式」や、背を向けて座る「背面式」など、デスクの向きを変えるだけでもウイルス感染対策に配慮したオフィスのレイアウトにすることができます。
ニューノーマルな働き方を取り入れる際は、最初に検討してみるとよいでしょう。

オフィスのデザインやレイアウトの変更についてお考えの場合は、ぜひご相談ください。

ニューノーマルな働き方は従業員の声から分かることも

ニューノーマルな働き方は、事業を続けていくうえで検討していく必要があるものです。

自社で、「どのようなニューノーマルな働き方が求められているか」は、働く人の声を聞くことで分かる場合もあります。

従業員の意見もよく取り入れながら、業務効率の改善や生産性の向上、労働環境改善など、自社に最適な働き方を模索していきましょう。