オフィスの防災対策を進めておくことは、とても大切です。防災に取り組んでいることで、「いざ」という時でも、社員がケガをするリスクを抑えられたり、スムーズに避難できたりするからです。

そこで今回は、オフィス防災で大切なコトについてご紹介していきます。まだオフィス防災に取り組んでいない経営者の方は、ぜひチェックしてください。

オフィス防災で大切なコト

オフィスの防災を実現する上で大切になるのは、何よりも「災害に対する準備」です。具体的にどのような準備なのか、大まかにポイントで分けると、

1.防災対策のマニュアルを作成する
2.オフィスが入っているビルの耐震性を知る
3.防災対策を基準にしてオフィスレイアウトを決める
4.災害が起きた時のために備蓄品を管理する

があります。それぞれのポイントを詳しく見ていきましょう。

1.防災対策のマニュアルを作成する

防災対策マニュアルは、実際に災害が起きた時の行動の指針を決めておくものです。これを事前に定めておくことで、災害が起きた時に適切な行動ができたり、被害を最小にとどめたりすることができます。

決めておくべきマニュアルの項目としては、最低限でも以下のようなものがあります。

・社員の安否確認ができるように連絡先をリストにしておく
・災害が起きた時に取るべき行動を示しておく
・オフィス家具の固定や避難ルートの確保など、事前に予防しておく
・防災グッズを揃えておく
・防災対策マニュアルに沿った行動ができるように演習しておく

2.オフィスが入っているビルの耐震性を知る

前項のような防災対策マニュアルを定め、オフィス家具の固定などに取り組んでも、オフィスが入っているビルそのものが倒壊してしまっては意味がありません。事前にオフィスの入っているビルがどれくらいの耐震性なのか、正確な情報を調べておくことが大切です。

3.防災対策基準に沿ってオフィスレイアウトを決める

スムーズに避難できたり、社員がケガをしたりしてしまわないように、各市町村では建物のレイアウトや構造に規定を設けています。たとえば、以下のような規定があります。

・廊下や通路に避難の障害になる物が置かれていないか
・オフィス家具の転倒防止措置を取っているか
・オフィス家具などが転倒することで窓ガラスが割れないことはないか
・重量のある機器(OA機器・自動販売機)の移動防止措置が取られているか

オフィスのレイアウトを決める時は、このような各市町村で定められている規定に沿うようにしましょう。

4.災害が起きた時のために備蓄品を管理する

特に大規模な災害が起きた時は、電気・水道・ガスなどのライフラインが止まってしまう可能性があります。その時のために、最低でも以下の備蓄品はしっかり備えておくことが大切です。

・食料
・飲料水
・非常用品(ヘルメットや懐中電灯など)
・寝具や防寒具
・医療品
・救助用品(担架やロープなど)
・衛生用品(トイレットペーパーや簡易トイレなど)

また、これらの備蓄品は、取り出しやすいところに設置しておくことをオススメします。

感染症対策もオフィス防災の1つ!

オフィスの防災対策では、地震や台風などの災害の他に、感染症対策に取り組むことも重要です。風邪やインフルエンザなどの流行は、体調不良による業務効率の悪化、出勤停止などによる人員の不足などを引き起こし、業務に支障をきたすからです。

もし、体調不良で休む社員があまりにも多くなってしまうと、最悪の場合、会社を普通に運営していくことすら難しくなる可能性も出てきます。日ごろから、社員に健康管理を呼びかけ、体調が優れない場合は、出社させないようにするなど、感染症の対処法を決めておくようにしましょう。

まとめ

最近では、災害に対する備えが整っているかどうか、という点も良い会社の基準になりつつあります。オフィスの防災対策は今後、会社を運営していく上で必ず取り組まなければならないポイントになるでしょう。

会社の防災対策が完全にできていない経営者の方は、今から推し進めていくことがオススメです。それが、会社にとっても、社員にとっても、大きなメリットにつながっていきます。