最近、福利厚生に力を入れている会社が増えてきました。そのなかには自社オリジナルの福利厚生制度を設けているところもあります。ですが、そもそも福利厚生を整えることにはどのようなメリットがあるのか気になる方は多いのではありませんか?今回は、福利厚生を整えるメリットとデメリットをご紹介します。

福利厚生

そもそも福利厚生とは?

簡単に言うと福利厚生とは、会社が社員に対して提供する給与以外のサービスのことを指します。社員が知識や技術力を向上させたり、家族とともに安定した生活を送れるように支援したりすることが主な目的とされます。

ひとくちに福利厚生と言っても、その種類は大きくわけて2つあります。1つが「法定福利」で、もう1つが「法定外福利」です。

「法定福利」とは、法律で定められた福利厚生のことで、主な例では社会保険がこれに当たります。一方、「法定外福利」とは、会社が自由につくれる福利厚生で、育児支援や慶弔見舞金、レジャー施設利用、旅行券支給などが例として挙げられます。

では、法定福利を整えることは大前提として法定外福利、つまり私たちがよくイメージするような福利厚生を整えることにどのようなメリットがあるのか見ていきましょう。

福利厚生を整えるメリット

✓優秀な人材が集まりやすい

転職者はそのほとんどが福利厚生をチェックします。優秀な人材はなおのこと福利厚生を重視する傾向にあると言われています。事前に制度を整えておけば、そうした優秀な人材を確保しやすくなります。満足度向上を目指せるオリジナルのサービスがあると他社と差別化でき、より採用を有利に進めやすくなるでしょう。

✓社員の健康増進を実現しやすい

今の時代、社員の健康状態を管理することは安定した会社経営を行なううえで課題と言えます。特にストレスといった精神面のケアは、社員のうつ病抑止などに役立ちます。福利厚生のなかでメンタルケアといったサービスを設けておけば、社員の健康増進を実現しやすくなり、結果的に健康的な社員が増えることにつながります。

✓社内満足度が向上しやすい

充実の福利厚生が整っている会社では社内満足度が上がりやすくなります。資格取得支援や書籍購入、住宅補助、子ども手当といったサービスがあれば、社員は自己成長ができること、安定した生活を送れることにより、仕事へのモチベーションが上がりやすくなるからです。社内満足度が高くなれば、離職率の低下など組織にとってさらなる良い結果を得られることにつながります。

福利厚生を整えることのデメリット

✓コストがかかる

福利厚生を充実させると、そのぶん会社としてのコストが大きくなります。このコストは新しくサービスを追加するたびにかさんでいきます。会社によっては、ここが大きな負担となることがあります。実際に福利厚生を充実させる際は、費用対効果の高いサービスを導入すれば費用を抑えることができます。

✓管理負担が大きくなる

社員が福利厚生を受けるときは、申請書類の提出が必要になります。その際、受付や処理に時間がかかります。また、サービスの種類によっては関係機関とのやりとりが発生することもあります。福利厚生を整えると、このような管理的な部分の負担が大きくなることが予想されます。

✓すべての社員の要望に応えられない

福利厚生は社員のためにあるものです。そのため、ときには社員の要望によって取り入れる福利厚生を決める場合もあるでしょう。ですが、社員の嗜好やライフスタイルはそれぞれで異なるため、希望する福利厚生にバラつきが生まれることもあります。そうしたとき、すべての社員の要望に応えることができません。その結果、一部の社員が不満を抱えてしまうかもしれません。

まとめ

福利厚生は魅力的な会社づくりに貢献してくれます。ですが、整えることにはメリットだけでなくデメリットもあります。この2つの面を踏まえたうえで、福利厚生を充実させていきましょう。